2022年02月22日

「もくロックの森」で「森をつくるの??」体験2

21年11月某日。

第5波が落着いた頃、山形県内の子どもたちと森づくり体験を開催。

活動場所は山形県南陽市、県内ではパラグライダーができる場所で知られています。

「もくロックの森」として山形県、南陽市と共に2016年から活動しています。

植樹体験のあとは「伐倒」体験です。

子どもたちは植樹の作業を終え、清々しい気持ちと共に次は松林へ。

自分たちの背丈より何倍も大きな木を目の前にして、これから伐倒体験をすると伝えると、

「枝を切るんじゃなくて、こんなに大きな木を切るの?!こわっ。。」

と女の子たちは怖気づいてしまいました。

その反面、男の子達は木を切るためのチェーンソーや、木を運ぶ機械をみてワクワク。

男子は何才からでも道具や機械が好きなだなーと楽しそうにしている姿になんだか嬉しくなりました。

でも、ワクワクしてるのは今だけ。

木を伐採するにはさまざまな工程がありますが、中でも難しくて危険とされているのが伐倒という作業です。

木をただ倒せばよいというわけではなく、木を切る方向をコントロールする必要があります。

思わぬ場所に倒れてしまうと、ケガや、物にあたってしまう恐れがあり、事故にもつながりかねないので、慎重に作業をする必要があるのです。

直径20㎝以上の木を伐採するには切り方に法律(安全衛生規則)があるぐらい。

もくロックの森に関わる前は、山側から谷側に向かって切れば倒れるんじゃないの?と簡単に思っていましたが、とんでもない。

「受け口」「追い口」などの位置や角度を正しく切り込まないと、木はどこに倒れるかわかりません。正確に倒すためには豊富な経験や技術が必要不可欠なんです。

それだけ危険が伴う仕事だと説明を受け、男の子も怖気づいてきます。

作業にとりかかると、チェーンソーで切り込む音に迫力に圧倒され、切り込みにくさびを打つ音、木がメシメシ、ミキミキと鳴く音には、ワクワク感はどこかに吹っ飛び、怖さで体中に力が入るほど。

その分、正しくコントロールされた方向に倒れた瞬間は、自然と職人さんにむかって毎回拍手をしてしまいます(笑

木を植えて、木を切る。仕事としてみれば一連の作業ですが、作業から得られる体験はおおきく異なります。

自分の何倍もの高さ重さがある、自生している木が目の前で倒れる瞬間に体で感じているのは自然に対する恐怖。

植樹は自然の中で活動することの喜びなど体が軽やかになる体験でしたが、伐倒は自然の中で活動することの怖さに圧倒される体験です。

「楽しかったけど、怖くてドキドキしたぁ。。」

と、女の子の言葉を聞いたときには一連の流れを体験してみることの大切さをあらためて感じました。

自然の中で過ごす感動や驚きは、両面を体験することでより深い感動や驚きなどの体験に繋がるんじゃないかと思います。

ここで体験したことがこれからの生活の質の向上に一つでも役立てたら、もくロックの森も喜んでくれることでしょう。

“木こりさん”ってステキな職業だなぁ。

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